ノミと皮膚病-犬と猫の病気用語集

ノミと皮膚病

動物がノミに刺されると、かゆみや皮膚炎などを発症します。ノミによる犬猫の皮膚病として、ノミ刺咬症とノミアレルギー性皮膚炎があります。またノミが関係する皮膚病以外の病気として瓜実条虫症があります。

◎ノミ刺咬症

ノミの寄生により生じる、局所的な皮膚炎です。一般的に、少数寄生の場合の痒みは軽度です。

◎ノミアレルギー性皮膚炎

ノミ唾液に対して生じる全身的なアレルギー反応で、少数寄生(虫体を発見できないこともよくあります)でも重度な痒みが生じます。背中やお尻に湿疹や脱毛が認められます。ノミの駆虫を実施するとともに、痒みを軽減するための薬を内服します。

◎瓜実条虫症(サナダムシ)

犬猫が毛づくろい時にノミを体内に取り込み、ノミの体内に存在する条虫の虫卵が消化管内で孵化することよって瓜実条虫が寄生します。瓜実条虫は下痢や嘔吐の原因になります。便に米粒のような白い虫が出てきたら動物病院を受診してください。

ノミがたくさん寄生している場合、虫体自体を見つけるのは簡単です。毛をかき分け、ノミ成虫やノミの糞(黒い砂粒状)を探します。しかし、少数寄生の場合は見つける事が難しく、疑わしい場合はノミ駆虫を行い、症状が消失するか否かで判断します。

◎ノミがいたら、どれくらいの期間駆虫すれば良いのでしょうか?

→ノミ成虫は動物に寄生後24〜48時間で卵を産みます。卵は動物の体から落下して、動物の寝床、カーペット、畳などでふ化して成虫となります。この成虫がさらに動物に寄生し、また産卵する・・・というライフサイクルを繰り返します。ノミがついてから駆虫するよりも、ノミがつかないように予防することが大切です。

◎外に出ないので予防しなくても大丈夫?

→室内で飼っていても、ノミが家の中に入ってしまう事があります。外に出ないからと言って、安心する事は出来ません。

冬は予防しなくても大丈夫?

→寒い冬の時期でも、暖房のきいた室内はノミの繁殖が可能で、ノミにとって居心地の良い場所になります。夏はもちろん、環境によっては冬の予防も大切です。

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