フィラリア症-犬と猫の病気用語集

フィラリア症

フィラリア症は、フィラリアという虫(細長い線虫で、成長すると30cmほどになる)が心臓や血管に寄生する病気です。イヌ科動物が感染しますが、まれに他の動物(猫など)にも感染する事があります。

◎どうやって感染するのか?

蚊がフィラリア症に感染した動物から、フィラリア幼虫を運んできます。感染した動物の血液には、小さなフィラリアの幼虫(ミクロフィラリア)がいます。蚊がフィラリア症に罹患した動物の血液を吸う時に、血液とともにに幼虫を取り込みます。そしてこの蚊が他の健康な動物の血液を吸う時に、フィラリアの虫が健康な動物の体内に取り込まれるため感染します。

◎どんな症状がでるの?

咳が出る、元気がない、呼吸が苦しそう、食欲がない、お腹が膨らんでくる(腹水)、尿が赤くなる(変色尿)
気になる事があれば、動物病院を受診してください。症状がひどい場合、命に関わる事があります。

◎フィラリア症にならない為には?

動物病院から処方されたお薬で予防出来ます。
体内に入り込んだフィラリアの幼虫を駆虫し、幼虫が心臓に寄生するのを防ぎます。毎月1回の予防薬を、欠かさずに一生涯にわたって毎年投薬することが大切です。

◎予防薬を使う前になぜ検査が必要なの?

すでにフィラリア症の患者さんに予防薬を使うと、ショック症状などの副作用が起る事があるため、事前の血液検査を必ず受けてください。
前年に予防薬を投薬していても、前年の最終投薬後に感染した場合や、うっかり飲み忘れている事があるため、毎年予防をしている患者さんに対しても検査は必要です。

◎いつからいつまで予防すればいいの?

地域ごとに予防期間は違います。目安として、蚊を見るようになった翌月から、蚊を見かけなくなった翌月までです。
フィラリア症は予防出来る病気です。予防薬は錠剤以外にチュアブルタイプ(おやつタイプ)、スポットタイプ(つけ薬タイプ)など、様々な種類があります。お薬が苦手な患者さんは、投薬しやすいタイプのお薬が利用可能なので、動物病院の先生にご相談してください。

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