避妊手術と去勢手術(不妊手術)-犬と猫の病気用語集

避妊手術と去勢手術(不妊手術)

メスの不妊手術を避妊手術、オスの不妊手術を去勢手術といいます。

*なぜ避妊手術・去勢手術が必要なの?

避妊・去勢手術は犬猫の望まれない妊娠を防ぐ事はもちろん、動物自身が心身ともに健康で長生きする為に行います。

*どんなメリットがあるの?

  1. 手術により発生を減らし、予防出来る病気があります。
    オス:前立腺肥大、精巣腫瘍、肛門周囲腺腫、会陰ヘルニア
    メス:子宮蓄膿症、卵巣腫瘍、乳腺腫瘍(2回目の発情前まで)
  2. 性的な行動が抑えられます。
    オス:マーキング、スプレー行為(猫の臭いつけ行動、望まない場所でおしっこを少量する行為)、メスを探して脱走する、メスを奪い合うケンカ(猫)
    メス:出血や偽妊娠に伴うストレス(犬)、発情期独特の鳴き声(猫)

このように、避妊手術・去勢手術には「妊娠を避けること」だけでなく、「将来起る可能性のある生殖器疾患や性ホルモンに関連した疾患を予防すること」、また「性ホルモンによって誘発される性行動や問題行動の防止」にも効果があります。

*デメリットは?

手術に関するデメリットとして、全身麻酔が必要になります。これは、術前に検査を行い、安全性を評価してから行います。
手術後に関するデメリットとして、動物が太りやすくなります。これは、ホルモンバランスの変化により起きる事ですが、ご家族の方が食事をしっかり管理すれば防ぐ事が出来ます。

*いつから手術が出来るの?

当院では生後6か月齢以降を目安としています。
犬と猫は生後6ヶ月齢になると、繁殖能力が備わってきます。雌犬の場合、生後6ヶ月齢から12ヶ月齢(1歳齢)までに、1回目の発情出血(生理)がはじまります。雌猫の場合、犬のような発情出血(生理)はなく、鳴き声の変化や尾を挙上し発情姿勢を示すようになります。

*手術するには?

まずは、かかりつけの動物病院にご連絡ください。当院では事前に術前検査と手術前の注意事項についてご説明し、手術の予約を取って頂きます。
避妊・去勢手術のメリットとデメリットを正しくご理解いただき、ワンちゃん・ネコちゃんが健康で長生き出来るよう、ご家族のみなさまでお考えください。

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